講談社フェーマススクールズ

卒業制作展

第19回卒業制作展 <クリエイティヴ・アート・コース スーパー専科>(総合コース特別専攻科)

作品展示会場:GALLERYフェーマス

会期:2016年3月29日 ~ 4月3日開催 <選択課題順>

絵本専科
清原菜那福岡県あのね絵本をつくろう
ぴんくのかえるちゃん
私はある池の中に住んでいるおたまじゃくしのたまちゃん。メダカのメイちゃんとは、とても仲よしで、いつも一緒に遊んでいるの。
ある日ね、私はいつもの自分と何か違う気がしたの。
「何だか変な感じがするな~。」
その変化にメイちゃんも気付いていたみたい。
「あなたは本当にたまちゃんなの? 前のたまちゃんと何か違うような…。」
「メイちゃん! 私はたまだよ! 私は私だよ!」
でも、私もどうして自分だけが変わっていくのかわからなくて、苦しんでいたの。
「私、違うっちゃん! この前も食事がのどを通らなくて…。なんだか池の中にいるのがとっても苦しいの…。」
私はたまらなくなって池から飛び出したんだ!
「かえるちゃんだ!」
どうして池の外で私をかえるちゃんって呼ぶのかわからないの。だから、がまがえるのおじいさんに聞いてみたんだ。
「池の外では、私のことをみんなかえるちゃんっていうの…。」
そしたら、おじいさんがこう言ったの。
「おたまじゃくしはな、大きくなったらみんなかえるになって陸で遊ぶのじゃ。ただし春と夏だけじゃがな。あとは土の中じゃ。」
「そんじゃあ…私はかえるになったんだ!」
春には歌を歌って、夏には池でメイちゃんと泳いで、とっても楽しい日々を過ごしたの。
秋になって私はみんなと遊べなくなったんだ…。
「なんでだよー、もっとみんなと遊びたいよ! もっとみんなと一緒にいたいのに、体が言うことをきかないんだ…。」
するとね、がまがえるのおじいさんがやってきて…。
「大丈夫じゃ。焦る必要はない。冬はゆっくり眠ればいい、春はすぐ来るぞ!」
春になって私はわかったんだ。
「最初、変わるときはすごく不安だったの。自分だけが違うんだと思って。でも、それでいいんだよ。本当に自分のことを理解していくと、それはいつの間にか輝く個性になっていくんだな~って。そして、そんな私を見守ってくれているひとがいるってこともね。」